春の選抜高校野球につながる中国大会出場を駆けた秋の高校野球島根大会は、立正大淞南が制した。8月の新型コロナウイルス感染急拡大で、大会直前の練習が厳しく制限され、各校が不安を抱きながら挑んだ大会だったが、例年に劣らない熱戦が繰り広げられ、立正大淞南、出雲西、益田東の3校が中国大会出場を決めた。「コータの野球ざんまい」第10回は、秋季大会を振り返る。

※秋季大会トーナメント表 1~2回戦3回戦~決勝

「前評判以上」の戦い
 2014年以来、7年ぶり3度目の栄冠を掴んだ立正大淞南の戦いぶりは、“優勝候補筆頭”の前評判以上のものだった。

優勝を決め、喜ぶ立正大淞南ナイン

 旧チームでエースナンバーを背負っていた持田翔秀、正捕手、打っては4番と攻守の要を任される谷川翔太のバッテリーが残り、この2人の経験値が戦いの軸になると大会前は予想していたが、当初背番号11で登録されていた持田が、一次大会開幕直前の登録変更でベンチ外に。直前の練習試合での内容などを踏まえて、太田充監督(48)が判断を下した。

 初戦の浜田商戦は技巧派右腕の古川魁人、昨秋の中国大会以来の公式戦ベンチ入り、登板となった右の本格派・井上雄輝が無失点リレー。打線も繋がり、5回コールドの好発進を切った。

 翌週の二次大会初戦(3回戦)では、同じく夏の下級生レギュラーが多く残り、上位候補と目されていた三刀屋と激突。この試合の先発マウンドには、左腕の小坂純輝が上がった。

 矢上との初戦で一発を放った三刀屋の1年生4番・髙野颯太に対してボールゾーンで空振りを誘うなど、慎重に、丁寧に投球を組み立て、8回2失点とゲームメイク。

 打線も2回に4安打を集めての3得点、9回に5安打6得点のダメ押しなど、効果的に得点を重ね、計12得点。最後は二次大会からメンバーに復帰した(※秋季大会は一週ごとにベンチ入り選手の変更が可能)持田が最終回を締め、注目の好カードを12ー2と圧倒的なスコアで制した。

 準々決勝は島根中央を7回コールド、準決勝では益田東の粘りの反撃にあったが、7-4で下し、2年連続となる秋の中国大会出場を決めた。

ダブルエースのリレーが完成

 決勝は準々決勝に続いて今秋2度目の先発登板となった持田が4回2失点。初戦の浜田商以来の登板となった井上がバトンを受け、5回無失点の好救援で、この秋初めて右のダブルエースのリレーを完成させた。
 

決勝で好リリーフを見せるなど、活躍した井上雄輝

 各投手が相手打者の芯を上手く外す投球を見せたこともあり、決勝の9回1死からの遊撃へのゴロなどボテボテの際どい打球も少なくなかったが、バックは5試合でわずか1失策の堅守で盛り立てた。

 攻撃では、旧チームから主力の谷川、小技に磨きがかかった...