プロ野球の開幕まで1カ月を切り「ビッグボス」こと日本ハムの新庄剛志監督の一挙手一投足に注目が集まっている。その新庄監督と阪神タイガースでともに主力としてプレーし、リーグ優勝にも貢献した元虎戦士が、島根のボーイズリーグの子どもたちに野球教室を実施している。「寅年」を迎えたばかりの1月上旬、スポーツライターの井上幸太氏が指導の様子を取材した。

「バックスクリーンに“投げる”イメージで」

今岡真訪氏

 関西弁交じりの熱弁が、浜田市野球場のグラウンド内にこだまする。

「足が遅い選手が、すぐに足を速くするのは無理やろ?でも、意識することで、『走塁が巧い選手』にはなれるから」

 声の主は、今岡真訪(まこと、現役時代の登録名は「誠」、47)氏。阪神の主力として2度のリーグ優勝に貢献し、首位打者と打点王を獲得。移籍したロッテの時代と合わせ、16年間の現役生活を送った元プロ野球選手だ。

打点王を獲得した2005年、阪神の球団打点新記録となる147打点目を放つ今岡氏(共同)

 2016年から毎年の年末、浜田市に足を運び野球教室を開いている。今回はスケジュールの都合上、年始での開催となったが、6年連続での開催となる。

 野球教室は午後1時からスタート。今岡氏が、浜田ボーイズの選手たちの打撃、走塁、守備のそれぞれに目を光らせ「バックスクリーンに“投げる”イメージでボールを打ってみて!」など、適宜アドバイスを送った。

 今岡氏は、野球教室について笑顔でこう語る。

浜田市の子どもたちの前で打撃を披露する今岡氏(2017年)

 「野球少年の純粋さに触れることによって、こちらも純粋な気持ちに戻れるといつも感じています。僕ら(指導者)も新鮮な形で野球に向き合えるようになってきますよね」

浜田ボーイズとの縁

 今岡氏は兵庫県宝塚市の出身。高校は全国屈指の名門だったPL学園(大阪)に進み、東洋大を経て阪神に入団した。出生からプロ野球引退まで、取り立てて島根との縁はなかったが、...