「東京五輪をコロナ禍で苦しむ世界が変わるきっかけにしたい」」と話す桝波悟さん=鳥取市東今在家
「東京五輪をコロナ禍で苦しむ世界が変わるきっかけにしたい」」と話す桝波悟さん=鳥取市東今在家

 開幕まで残り100日となった東京五輪。ボランティアとして大会に携わる人も着々と準備を進めている。鳥取市東今在家の会社員、桝波悟さん(58)もその一人。「東京五輪をコロナ禍で苦しむ世界が変わるきっかけにしたい」との思いを抱き、選手と円滑にコミュニケーションを取ろうと、外国語の習得に励んでいる。(藤原康平)

 前回の東京五輪(1964年)の前年に生まれた桝波さん。日本で初開催の五輪は物心がつく前で、はっきりとした記憶は残っていない。それでも「前回の五輪後に『優秀な日本』のイメージが世界に広がっていったように、今回の五輪がコロナ禍を脱するきっかけになってほしい」と、2018年秋にボランティア募集が始まると、すぐさま応募した。

 周囲の人にボランティアに決まったことを報告すると「すごいじゃないか」と褒められ、誇らしい気持ちになったことを今でもよく覚えている。

 状況が一変したのは20年3月。新型コロナウイルスの感染拡大により、大会の延期が決まった。知り合いから「五輪は、やらなくてもいいのではないか」と言われたこともあったが、心が揺らぐことはなかった。「東京五輪は、絶対に開催される。開催されないわけがない」と強く言い返した。

 開幕までの日数が残り少なくなるにつれて、高揚感は増すばかり。野球とソフトボールの2競技を担当する予定で、五輪の歴史や、担当する野球やソフトボールの強豪国で使われることの多いスペイン語の勉強にも取り組む。「東京五輪は、自分も世界とつながっていることが実感できる大会。全ての人に感謝の気持ちで接したい」と晴れ舞台の開幕を心待ちにする。