経島で確認されたウミネコのひな(中央)=出雲市大社町日御碕(出雲市提供)
経島で確認されたウミネコのひな(中央)=出雲市大社町日御碕(出雲市提供)

 ウミネコの繁殖地として国の天然記念物に指定されている出雲市大社町日御碕の経島(ふみしま)(約4千平方メートル)で19日、ひなのふ化状況調査があり、昨年比879匹増の918匹を確認した。過去10年では2012年の1120匹に次ぐ好記録。約3千匹が暮らす島で、焦げ茶色のひなが「ピーピー」と元気よく鳴き、すくすくと育っている。

 市文化財課は毎年3月に飛来数、4月に産卵、5月にふ化の状況を調べている。過去50年で生まれたひなの数は年ごとに0匹から2181匹と幅があり、昨年は雨風の影響で巣が流されたため、39羽の確認にとどまった。

 ウミネコ生態調査専門調査員の浜田義治さん(79)=出雲市大社町杵築南=と市文化財課の3人が経島に渡り、ひなの数や未ふ化の卵数などを数えた。1千匹に迫った要因について、約20年調査している浜田さんは「特に4、5月の日中の気温が高く、強風もなかったおかげ」と説明。「これだけの数字だと思っていなかったので、本当にうれしい」とほっとした表情を浮かべた。

 また、未ふ化の卵を114個発見した。ふ化が終わる6月中旬までに50~60匹の誕生が期待できるという。生後40~50日程度で親鳥と同じ大きさになり、7月中旬以降、北海道方面に飛び立つ。
      (藤原康平)