「ランドセル俳人」と呼ばれた小学生は、大学生になっていた。五・七・五を武器に同級生らからのいじめをしのぎ、小学6年時に出版した俳句集は10万部売れた。

 冬蜘蛛(ぐも)が糸にからまる受難かな (俳号・小林凜・8歳)

 近所の散歩道で出会う動植物に自分を重ねる句作スタイルだった。折しも勃発したウクライナでの戦争。言葉は暴力にどう抗うのか。自身の痛みの記憶とともに聞いた。散歩道や、体を張って守ってくれた母と祖母のいる家で、時に通信アプリを使って。(共同通信=米増大輔)

 ▽小学校入学直後からいじめ

 大阪府岸和田市に住む西村凜太郎さんは2001年5月、体重944グラムで生まれた。母親の史さん(58)の証言では、水頭症の疑いがあり、医師から頭部への打撲に注意するよう伝えられる。歩くのが遅く、小走りするとすぐ転んだ。

 小学校に入学するとすぐいじめられた。体のバランスを...