オランダ・ハーグ事件などによる懲役20年の刑を終え、日本赤軍の元最高幹部、重信房子が出所してから1週間後の6月4日、東京・お茶の水の居酒屋で「重信房子さんを歓迎する宴」が開かれた。主催は公判や獄中生活を支援してきた明大土曜会である。(敬称略、女性史研究者=江刺昭子)

   ×   ×   ×

 パレスチナにたったときから50年の空白がなかったかのように、彼女は自然体で元学友たちの中に溶けこんでいく。このしなやかさが、命の危険と隣り合わせの革命運動や、4度もがんを患いながら獄中生活を生き抜いた原動力なのだろう。「生きて出てきました」とあいさつし「大学時代は、楽しいことと、社会を良くしたいということが一致して、本当に楽しかった」と振り返った。

 「楽しかった」というのは、大学時代の全部ではないだろう。おそらく「現代思想研究会」(以下「現思研」)の仲間との交流を指している。

 現思研は、明治大の学費値上げ反対闘争が学生側の敗北に終わったあと、...