人類が排出する二酸化炭素(CO2)で進行する地球温暖化。大水害や干ばつ、食糧難や感染症の拡大を引き起こすとされる。温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」は、産業革命前と比べた「世界の気温上昇をできれば1.5度に抑えるとの目標を掲げ、世界は脱炭素社会へ動きだした。

 ところが、日本国内の動きは鈍い。菅義偉首相は「2050年まで温室効果ガスを全体としてゼロにする」とカーボンニュートラル宣言を20年に行ったが、ようやくスタートラインに立った段階だ。

 達成に向け、産業界では、自動車業界は電気自動車への転換が求められ、地方中小企業にまで広がる基幹産業ゆえの痛みが伴う。電力業界にも脱石炭・石油発電が求められるが、資源小国日本のエネルギー自給戦略は、国民的議論として深まってはいない。

 足元では、大量消費、大量廃棄社会の在り方も問われている。省エネのさらなる推進やプラスチックごみの削減など、生活スタイルの変更が求められる。便利さに慣れた暮らしを、どう変えていけるのか。

 日本の経済と社会には、トランスフォーメーション(構造変換)が求められている。21年、知恵を出し合う大きな節目の年となる。

 (2021年1月1日 山陰中央新報掲載)

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