7月に新たなアルバムを発表した景家淳さん。古里・倉吉での還暦記念ライブの開催を考えている=川崎市内
7月に新たなアルバムを発表した景家淳さん。古里・倉吉での還暦記念ライブの開催を考えている=川崎市内

 倉吉市西町出身の作編曲家で、郷ひろみさんからAKB48まで幅広く楽曲を提供する景家淳さん(60)=川崎市在住=が還暦を迎えた今もなお、創作に意欲的だ。7月30日にはシティーポップスの新アルバムを発売。新型コロナウイルスの状況を見つつ、創作の原点という古里での還暦記念ライブも構想する。

 4歳上の兄で、シンガー・ソングライターとしてメジャーデビューした正雄さん(故人)の影響で、幼い頃からギターやオルガンに親しんだ。倉吉東高校卒業後に上京すると、CM音楽やバックコーラスの仕事をしながら頭角を現し、郷ひろみさんや高橋真梨子さん、つのだひろさんらに曲を提供。稲垣潤一さん、財津和夫さんのツアーやレコーディングにも参加した。

 AKB48発足時は「ディア・マイ・ティーチャー」など10曲程度を編曲。女優のんさんの実写映画復帰作として話題になり、昨年3月公開された映画「星屑(ほしくず)の町」では、作曲した「ミス・ユー」がテーマに選ばれた。

 新アルバム「アナザー ヘブン」は、1991年に結成したバンド「モアザン・パラダイス」の30周年と80~90年代のシティーポップス人気の再燃を受けて制作。ボサノバやサンバ、ジャズの要素を取り入れ、夏や海、輝く楽園をイメージした新曲8曲を収めた。

 倉吉を飛び出してから40年以上がたつ。この間、「良い時ばかりではなく、苦しい時もあった」。音楽制作のテクノロジー進化や流通システム変化で刻々と変わる業界の中で常に危機感を持ち、勉強を怠らない姿勢が長年、第一線に立ち続けられる理由だ。

 音楽サークルの仲間と語らい、近所のホールでコンサートを催した古里は、今も原点にある。「コロナが収束したら、ぜひ地元で還暦ライブを開きたい」と語る。