自然の中で育まれる、笑顔とつながり
桃や巨峰の収穫期には「今年もよくできた」「スーパーより美味しい」と笑顔が広がります。
贈答先からの感謝の言葉に「やりがいを感じます」と話すのは、安来市高齢者クラブ副会長の高木浩さん(78)=安来市=です。草地での作業はバランス感覚を養い、健康維持にもつながるといいます。

高木さんがふれあい農園に関わるようになったのは、定年退職後に地域の老人会の集まりに参加したことがきっかけでした。ちょうど農園の責任者が引退するタイミングで、自然な流れでその役割を引き継ぎました。


現在は農園の運営を担い、桃や巨峰のほか、シャインマスカットの栽培に力を入れています。収穫物は主に会員や親戚に譲渡され、地域のつながりを深める一助となっています。


「家にこもってテレビばかり見ているより、仲間と話して笑って、体を動かす方がずっと元気になれます」と高木さん。農作業を通じて高齢者同士の交流が生まれ、自然の中での活動が心身の健康につながっていると感じています。昼食は女性部が交代で準備し、青空の下で食事を楽しむ時間もまた、参加者の楽しみのひとつです。

「最初は不安でも、やってみれば面白いと感じるはずです。健康にも良くて、仲間もできる。興味がある方は、ぜひ一度見に来てください。自分の地域でも、こうした活動が広がっていくとうれしいですね」と笑顔で語ってくれました。


