花と人がつなぐ、斐川のオープンガーデン

田んぼが広がる斐川町の一角に、季節ごとに色とりどりのバラや草花が咲き誇る庭があります。のどかな田園風景の中、毎年多くの人が訪れる「オープンガーデン」は、地域の名物となっています。その中心で庭を手入れし、来訪者を迎えるのが福島博さんです。

きっかけは、先に興味を持ち、バラを育てていた奥様の勧めで、ご自身もバラ教室に通い始めたこと。その後は、ご夫婦でイングリッシュガーデン風の庭づくりに取り組み、「せっかくなら多くの人に見てもらいたい」と2016年に4カ所でオープンガーデンをスタートしました。今では9カ所にまで広がり、遠方からも多くの人が訪れるようになりました。

庭づくりは決して楽な作業ではありません。季節ごとの手入れや草取り、花の管理は大変ですが、「完璧な庭はなかなかできません。でも、毎年工夫しながら続けることが楽しみなんです」と福島さんは語ります。

自分たちが楽しんで庭を作ることが一番。見に来てくださった方が「素敵だった」「元気が出た」と声をかけてくれる瞬間が、何よりのやりがいです。

最近では、地域の仲間と「showバラの会」を結成し、バラの手入れや接ぎ木の講習会も開催。新しい仲間が増え、世代を超えた交流も生まれています。「まずは自分が楽しむこと。興味があれば、ぜひ気軽に参加してみてください。庭づくりや花を通じて、地域の輪が広がればうれしいです」と福島さんは呼びかけます。

田園の中に広がる花と人の輪。その静かな広がりは、これからも斐川町に新しい彩りをもたらしていきます。

島根創生計画では、高齢者の活躍推進を掲げ、高齢者の地域活動の参加を応援しています。本企画では実際に、地域で活躍されている方々をご紹介します!