演劇でつながる、笑顔の輪

浜田市の西部総合福祉センター「いわみーる」の一室。セリフの掛け合いや動きの確認が続く中、時折メンバーの間から笑い声がこぼれます。演劇グループ「座・みせばやな」の練習風景は、和やかで活気に満ちています。その中心で角さん役を演じるのが、大岡正道(津和野町枕瀬)さんです。

 

きっかけは、くにびき学園でした。学園祭での演劇が好評だったことから、卒業生同士で「座・みせばやな」を結成。最初は卒業生8人でスタートし、今もメンバーの入れ替わりを経て約12人で活動を続けています。高齢者の方々に楽しんでもらい、社会貢献につなげたいという思いが原動力です。

活動は主に高齢者施設での公演。言葉での反応が難しい方でも、表情や動作で楽しさを伝えてくださることがあり、団員みんなで喜びを分かち合える瞬間が活動の活力になっています。

「皆さんの笑顔や笑い声が直接伝わってくると、続けてきてよかったと心から思います」と大岡さんは語ります。10年近く続けてこられたのも、仲間と達成感を共有できるからだと感じています。

「地域活動や学びの場に興味がある方は、ぜひくにびき学園に参加してみてください。新しい仲間や経験が得られ、定年後の人生に新しい彩りを加えるきっかけになるはずです。ちょっとでも関心があれば、地域の活動に耳を傾けて、一歩踏み出してみてください」と呼びかけます。

演劇を通じて広がる笑顔の輪。その静かな広がりは、これからも地域に温かな彩りをもたらしていきます。

島根創生計画では、高齢者の活躍推進を掲げ、高齢者の地域活動の参加を応援しています。本企画では実際に、地域で活躍されている方々をご紹介します!