白磁作品を鑑賞する来場者=松江市朝日町、一畑百貨店松江店
白磁作品を鑑賞する来場者=松江市朝日町、一畑百貨店松江店

 人間国宝の陶芸家・前田昭博さん(67)=鳥取市河原町本鹿=の個展が23日、松江市朝日町の一畑百貨店松江店で始まった。色絵を付けずに形だけで表現する磁器「白磁」約50点が来場者を楽しませる。29日まで。
 前田さんは大阪芸術大学卒業後、地元に戻り、独学で白磁を制作。磁器の産地と言えず、伝統もなかった地で窯を開いた。柔らかな質感が特徴的な作品を生み出し、2013年、鳥取県在住者で初めて人間国宝に認定された。
 つぼ、水差し、茶わんなどを展示。石の粉を原料に、独特のひねりや面取りといった技法で加工された滑らかな曲線美が魅力で、いずれも直近2年間に手掛けた。
 松江での個展は10年ぶりで、人間国宝に認定されてからは初めて。前田さんは「山陰の雪のような冷たくてもどこか温かみのある白を表現した。光が当たることで生み出される陰影を見てほしい」と話した。
 入場無料。作品は購入できる。平日と土曜が午前10時~午後7時、日曜は午後6時半まで。最終日は午後4時まで。
(黒沢悠太)