浜田石見神楽社中連絡協議会について話を聞く記者(手前右)=浜田市殿町、市役所
浜田石見神楽社中連絡協議会について話を聞く記者(手前右)=浜田市殿町、市役所

 <前回のあらすじ>麒麟(きりん)獅子舞の関係者に話を聞き、見識を深めた記者(25)。石見神楽の団体との交流については前向きな回答を得た。
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 次は石見神楽を学びたい。浜田市では土曜夜に三宮神社で定期公演があり、日曜や祝日には水族館アクアス近くのはっしー広場でも見られる。しかし、新型コロナウイルス禍で中止しており、実際に見るのは難しそうだった。
 ●鳥取から浜田は車で4時間
 石見神楽に詳しい西部本社(浜田市)の先輩記者を通して知り合った浜田石見神楽社中連絡協議会の永見監事務局長(50)に相談。2019年に浜田であった日本石見神楽大会のDVDを貸してもらった。
 約6時間半にわたり11演目を観賞した。口上を聞いただけではストーリーが分からないものもあった。ただ、当日のプログラムや石見神楽公式サイトで演目の概要を確認でき、初心者でも楽しめた。
 さらに、22日に長冨幸男会長(75)たちに話を聞けることになった。
 鳥取総局(鳥取市)から会場の浜田市役所までの道のりを検索すると、山陰道の有料区間を使う最速のルートは距離約240キロ、車で4時間近くかかると分かった。興味本位で鳥取市から東へ同じくらいの時間でどこまで行けるか検索してみると、4時間20分でJR名古屋駅に着くらしい。鳥取市民にとって浜田市は大阪や京都よりも遠いのか。
 ●後継者発掘に効果
 休憩を挟み、約4時間半かけて浜田市役所に到着。長冨会長、永見事務局長、小川徹幹事(52)の3人が迎えてくれた。
 一番気になっていた伝統芸能の活用についての考え方を尋ねた。小川幹事は「地域の観光にも活用したいとイベントに出るようになった。地域が活性化することは、神が喜ぶことだろう」と強調。2000年に浜田市制60周年を記念し、大蛇60頭が登場した催しを引き合いに「例えば、麒麟獅子が20頭出るパフォーマンス的な舞を作ると面白そうだ」と大胆なアイデアを示してくれた。
 後継者の発掘にも効果があるようだ。長冨会長は「イベントに出るようになってから石見神楽の団体に入る若者が増え、石見神楽のために地元に残る人は多い」と力説。浜田市民は小さい頃から地域の祭りで神楽を目にし、幼稚園ではごっこ遊びをするほど根付いているという。
 麒麟獅子舞の団体との交流について切り出すと、永見事務局長は「協議会は『来る者拒まず』。鳥取の人にも石見神楽を知ってほしい」と快諾した。長冨会長と小川幹事も前向き。浜田市内の施設を借りて関係者が集まり、双方の舞を見る会を開いてはどうかという意見も出た。
 前回話を聞いた「因幡麒麟獅子舞の会」の金谷堅太郎事務局長(49)たちに良い報告ができそうだ。
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 麒麟獅子舞編第4回は10月10日に掲載。麒麟獅子舞を深掘りします。