きらめく星 火星とやぎ座

今年は見つけやすい

三瓶山の上の火星とやぎ座=7月22日、三瓶自然館サヒメルで撮影(さつえい)
 星占(ほしうらな)いなどでよく聞く誕生日(たんじょうび)の星(せい)座(ざ)、いわゆる「12星座」は、それぞれ名前は有名ですが、夜空で見つけやすいとは限(かぎ)りません。アンタレスのあるさそり座、アルデバランのあるおうし座など、明るい星があって分かりやすい星座がある一方で、あまり目立たない星座もあります。

 やぎ座もその一つで、明るい星がないため、普(ふ)段(だん)はあまり目を引きません。しかし、今年に限っては、やぎ座はたいへん見つけやすくなっています。それは、火星(かせい)が目(め)印(じるし)になっているからです。

 火星はこの夏、地球に大接近(だいせっきん)して明るく見えていました。秋を迎(むか)え少しは暗くなったものの、今でも十分な明るさで輝(かがや)いています。午後8時ごろに南を向くと、力強く光る赤っぽい星がありますので、見(み)間(ま)違(ちが)えることはないでしょう。その火星の左側がやぎ座です。

 やぎ座は下向きの三角形、または笑ったときの口の形のような星の並(なら)びです。ある程(てい)度(ど)暗い空なら、その形がたどれます。星座の絵としては、上半身がヤギで下半身が魚という空想上の生き物の姿(すがた)がよく当てはめられています。

 ところで、毎年決まった季節に見える星座に対し、火星のほか、木星(もくせい)や土(ど)星(せい)など惑星(わくせい)は、少しずつ動いています。このため惑星が位置する星座は年々変わります。12星座とは太陽の通り道に沿(そ)った星座のことですが、惑星たちもこの12星座を移(い)動(どう)します。ですから、今年のやぎ座のように、惑星は年によっていろいろな12星座の目印になります。

 火星がやぎ座の三角形に対しどの位置に見えているのか、時々確(たし)かめてみてください。今日5日の夜だと、火星は三角形から少し西に離(はな)れていますが、月末にはちょうど写真のように三角形に接(せっ)するはずです。さらに10月は、1カ月かけて火星が三角形の中を横切って行きます。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)

2018年9月5日 無断転載禁止

こども新聞