きらめく星 ウィルタネン彗星

12月6日から16日のウィルタネン彗星の見え方。山陰で午後7時ごろの空
12月7日ごろから見ごろ

 彗(すい)星(せい)は夜空にぼんやりとした姿(すがた)で現(あらわ)れます。ときにはほうきのような尾(お)を引くことがあり、「ほうき星」とも呼(よ)ばれます。その正体は、遠くから太陽に引き寄(よ)せられてやってくる氷とちりのかたまりで、太陽の熱で氷が溶(と)けてガスやちりが周りに広がるためぼやけて見えます。

 彗星は1年に何十個(こ)も現れますが、すべてが見やすいわけではなく、ほとんどが大きな望遠鏡を使ってやっと見える程(てい)度(ど)です。しかし、12月半ばに向けて肉眼(にくがん)でも見えるほどの彗星が地球に近づいてきています。ウィルタネン彗星といいます。

 この彗星は、1948年にアメリカのウィルタネン氏によって発見されました。彗星は太陽に近づいた後、また遠くへと去ってゆき、二度と帰って来ないものが多いのですが、ウィルタネン彗星は5.4年ごとに太陽に近づくことが知られています。今年がちょうどその年で、しかも、地球のすぐそばを通るため見やすくなります。

 12月7日ごろから16日ごろまでが見ごろになりそうです。山陰(さんいん)では午後6時半ごろから、東の空に見え始めます。特に16日には、「すばる」とも呼ばれるプレアデス星団(せいだん)のそばに並(なら)びます。

 肉眼で見えるといっても、何となく分かる程度の明るさですから、図を参考しながら注意深く探(さが)してください。双(そう)眼鏡(がんきょう)があればより観察しやすいでしょう。この時期に公開天文台に出かけて、大きな望遠鏡で見るというのもおすすめです。三(さん)瓶(べ)自然館サヒメルの天体観察会でも観察する予定です。

 ところで、ウィルタネン彗星のように周期的にやってくる彗星の代表としては、ハレー彗星があります。76年の周期で太陽に近づき、そのたびにたいへん明るい姿と立(りっ)派(ぱ)な尾を見せてくれています。次は2061年に見えますから、ぜひ楽しみにしておいてください。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)

2018年11月28日 無断転載禁止

こども新聞