きらめく星 街の明かりと星空

都会の夜空=1月27日、東京・上野(うえの)で撮影(さつえい)
満天の星が見られる山陰

 都会では星がよく見えません。道路の照明や、建物の窓(まど)からの明かり、広告灯などたくさんの光が空を照らして、星の光をかき消してしまうからです。

 写真は先日、東京の街中(まちなか)で見た夜空の様子です。近くにはまぶしい街灯(がいとう)もあって星はほとんど見えず、星(せい)座(ざ)を作る星の中で最も明るい、おおいぬ座のシリウスが目につく程(てい)度(ど)でした。そこで明かりをさけて広い公園に行くと、やっと何十個(こ)かの星が空に現(あらわ)れました。

 松(まつ)江(え)市や鳥取市など山陰(さんいん)にあるにぎやかな街でも、夜は光であふれています。街灯などのすぐそばだと、星はほぼ見えないでしょう。しかし、明かりから少し離(はな)れた公園などでは、星座をたどるのに十分な、何百個という星が見られるのです。

 これは、山陰では、東京や大(おお)阪(さか)などの大都会に比(くら)べ街の規(き)模(ぼ)が小さく、空に届(とど)く光の量がずっと少ないためです。さらに市街地から数キロメートルも離れれば、そこでは千を超(こ)える満天の星をながめることができます。大都会に住む人が同じ体験をしようと思ったら、数十キロメートル以上離れたところに時間をかけて移(い)動(どう)しなければなりません。

 こんな星空は、私たちの財産(ざいさん)だと思いませんか。

 よく晴れた月のない夜に、まずは家の庭からでも、ベランダからでも、空を見上げてみてください。今日20日は満月ですが、2、3日もすれば、夜のはじめごろには月が昇(のぼ)らなくなり、月明かりにもじゃまされません。山陰のきらめく星が、想(そう)像(ぞう)した以上に多く見えるかもしれませんよ。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)

2019年2月20日 無断転載禁止

こども新聞