島根県高校新聞部が新聞作成コンクール 学校の枠超え交流

石見神楽面の制作過程などについて取材する高校新聞部員たち=大田市
 島根県の高等学校新聞部について紹介します。現在、県内に新聞部があるのは8校。それぞれの地域で学校の内外に目を向け、高校生としての若い感性で創意工夫を凝らし、パソコンを使って学校新聞を作成しています。昨年秋の島根県高校新聞コンクールで優秀な成績を残し、次年度の夏に佐賀県で開催される全国高総文祭に出場することが決まった出雲、安来、松江南の各校の学校新聞での特集記事も下段に掲載しています。

石見神楽面作りなど取材
 年に2回の新聞作成コンクールでは、県内の高校新聞部員が一堂に会し、学校の枠を超えて協力して地域の団体や個人を取材し、手書きの新聞を作り上げます。これは学校間の交流を深めるだけでなく、新聞作成の技量の向上を目指したものです。

編集会議で新聞作成中の新聞部員たち
 本年度は大田高校(大田市大田町)が県高文連新聞専門部の事務局でしたので、春の新聞作成コンクールでは、世界遺産に登録された石見銀山遺跡や義肢・装具製造の中村ブレイス、そして古民家再生の試みなどを取材しました。その後、国立三瓶青少年交流の家に宿泊して、より良い新聞になるように、夜遅くまで記事や紙面作りをしました。

 また、12月の作成コンクールでは、石見焼の一つである温泉津焼と登り窯、そして石見神楽面の制作過程などを取材しました。出雲、安来、松江南、松江北、出雲工、大田の6校から総勢32人が参加しました。

 自分たちが知らなかったことに関心を持ち、何をどういう書き方で他人に伝えていくのかを真摯(しんし)に考え、班のメンバーと話し合いを重ねながら、協力して新聞を作成していきました。完成した新聞は、いずれも高校生らしくみずみずしい感性で書き上げた、素晴らしいものになりました。


各校新聞紙面から

幻想的なイルミネーションに見入る通行人=出雲市今市町
出雲高
 住民の心を和ませる
  市中心商店街でイルミ

 毎年、この季節になると皆さんもイルミネーションを見る機会が増えるのではないだろうか。イルミネーションとは、電球、発光ダイオード、光ケーブルで光源を集め、夜間における風景などを作り出す装飾のことである。夜の街を華やかに彩る、その光は人々の心を和ませる芸術作品といってもいいだろう。

 ところで、皆さんは出雲市中心商店街のイルミネーションを見たことがあるだろうか。同商店街では冬のイベントとして、2005年から、12月1日から1月31日までの期間、イルミネーションの点灯を行っている。全体で4万個もの電球が使用されている。

 中町商店会協同組合副理事長の石橋由行さん(53)に話を聞くと、「今の商店街はシャッターが下りた建物も増えて寂しくなり、住民に暗い印象を与えてしまうため、少しでも明るくしようと始めた」と語った。また、「昔は土曜夜市など、イベントがあれば通りは人であふれていた。今後はいろいろな種類の新しい店にも出店してもらい、三世代を通して誰でも利用できて楽しめるような商店街にしていきたい」と今後の目標を述べた。

 ぜひ皆さんもこの機会に出雲市中心商店街に足を運んでみてはいかがだろうか。(優)


イザナギが黄泉の国の入り口をふさぐために置いたと伝わる、黄泉比良坂の大石=松江市東出雲町揖屋
松江南高
 神話の世界に誘われて
  神秘的な黄泉比良坂へ

 現在の景気拡大期間は、いざなぎ景気を超え、いざなみ景気に迫る長さと言われる。この景気の名に付けられている神とは。昨年12月25日、『古事記』や『日本書紀』に登場する神「イザナギ」「イザナミ」に縁のある黄泉比良坂(よもつひらさか)(松江市東出雲町揖屋)を訪れ、身近にある神話の世界に触れた。

 黄泉比良坂は、出雲神話に黄泉(よみ)の国の入り口として登場する。死んだイザナミに会おうと黄泉の国を訪れたイザナギは、イザナミの忠告を無視してイザナミの変わり果てた姿を見てしまう。イザナギは追いかけてくるイザナミを振り切り、黄泉の国の入り口を大きな石でふさいだという。

 国道9号を東に進み、東出雲町に入ると「黄泉比良坂」の看板がある。国道からそれほど離れてはいないが、周辺は人けがなく、薄暗く冷たい空気に包まれ、神秘的な雰囲気だった。

 そんな道を進んで行き、現れた小さな鳥居をくぐると、イザナギが置いたと伝わる大きな石が見える。興味本位に二つの石の間を通ってみたが、黄泉の国へ行くことはできなかった。

 松江市内に住んでいる人でも意外と知らないのが黄泉比良坂である。現在も黄泉の国とつながっているかは分からないが、神話の世界に思いを巡らせることができる、行ってみる価値のある場所である。


気合いたっぷりにロードレースのスタートを切る生徒たち=安来市佐久保町、安来高校
安来高
 秋晴れの下 青春駆ける
  ロードレース416人力走

 昨年10月24日(水)に毎年恒例の校内ロードレース大会が行われた。

 分教室の生徒を含む全校生徒416人が、男子17キロ、女子12キロという長距離の完走を目指して懸命に走った。完走後には、ボランティアの保護者が丹精込めて炊き出した豚汁で、汗をかいて冷えた体を温めていた。

 女子の部では上位2人の選手による激しい争いが繰り広げられ、ゴール直前まで勝負の行方は分からなかった。結果、1位と2位の差はわずか2秒だった。ゴール後には1位の選手が倒れ込む様子も見られ、白熱したレースだったことがうかがえる。

 女子1位の喜佐田紗有里さん(2年)は「昨年は2位で悔しかったので、今年は絶対優勝しようという気持ちで走った」と喜びに満ちた様子で話した。男子1位の仲佐蒼太さん(2年)は「1位になれてうれしい。来年は連覇を目指したい」と満面の笑みを浮かべながら話した。

 また、保護者として豚汁の炊き出しに参加した安部奈美さん(45)は「野菜は切り方を工夫し、軟らかくなるように下ゆでもした。疲れた子どもたちにおいしいと言ってもらいたいという思いで一生懸命作った」と語った。(亜)


「新聞作成コンクール」紙面

 工夫凝らした力作そろう

新聞作成コンクールで3班が製作した『YUNOTSU☆TIMES』
新聞作成コンクールで4班が製作した『伝統伝承新聞』

2019年2月28日 無断転載禁止

こども新聞