石見美術館で特別展「益田氏VS吉見氏」開幕 

益田市教育委員会歴史文化研究センターの中司健一主任(中央)の解説で、益田氏、吉見氏にちなむ展示品に見入る来館者
 中世に益田地域を治めた益田氏とライバルで津和野を拠点とした吉見氏の対立や、両氏がもたらした文化などを紹介する特別展「益田氏VS(ブイエス)吉見氏」が5日、島根県益田市有明町の県立石見美術館で開幕した。室町時代から戦国時代にかけて石見西部の覇権争いを繰り広げた、両氏それぞれの文化水準の高さを物語る国の重要文化財4点を含む古文書、美術工芸品計45点に、来館が見入っている。11月4日まで。

 高津川流域をめぐる両氏の対立を軸に、同市教育委員会と東京大史料編纂所が共同で2018年度に実施した「中世石見国高津川流域の史料調査と研究」の成果に基づき開催。対立を伝える古文書のほか、益田氏が南蛮貿易で得た可能性がある華南三彩壺(益田市・万福寺蔵)、戦国期の吉見家当主正頼(まさより)が所蔵したと伝わり、現存する最善本(最良の写本)とされる「源氏物語大島本」(国の重要文化財)などが並ぶ。

 展示解説を担当した市教委歴史文化研究センターの中司健一主任(39)は「平安期、国衙(古代国家の役所)に石見国司として赴任した在庁官人・御神本(みかもと)国兼を祖とする益田氏と、もともと東国武士で鎌倉時代に西国に移った西遷(せいせん)御家人である吉見氏は、出自も対照的。展示品を通して石見の戦国時代に思いをはせてほしい」と話した。

 主催は、市内の食品製造業者らでつくる益田「中世の食」再現プロジェクトや市教委など地元官民で構成する「益田の歴史文化を活(い)かした観光拠点づくり実行委員会」(右田隆会長)。

 開館時間は午前10時~午後6時半(入場午後6時まで)。有料。火曜日(10月22日を除く)と10月23日は休館。

2019年9月6日 無断転載禁止

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