南部出身の刀匠・森脇氏の刀剣展 軍刀を含む刀剣7振展示

森脇正孝氏製作の名刀に見入る来場者
 鳥取県西伯郡大国村(現南部町)出身の刀匠、森脇正孝氏(1911~99年)の功績を紹介する刀剣展が27日、米子市中町の市立山陰歴史館で始まった。森脇氏製作の軍刀を含む刀剣7振や、県西部や島根県東部の山間部で盛んに行われた、たたら製鉄の関連資料を展示。刀剣の魅力と地域の産業、文化の奥深さを伝えている。10月6日まで。

 森脇氏は家業を継いで鍛冶職人となり、1940年に湊川神社(神戸市)に設立された旧日本海軍専属の鍛刀場「菊水鍛刀会」のご用刀匠となった。海軍士官用の軍刀「菊水刀」製作の第一人者として活躍。

 戦後は後進の育成に努め、47年には米子市内に刃物工場を設立。工業用の鍛造にも事業を拡大するなど、日本刀の製作技術の継承と鉄鋼業の技術研究に生涯をささげた。

 刀剣展のタイトルは「菊水刀-伯耆国が育んだ近・現代の名匠 森脇正孝-」。菊水刀は、湊川神社の祭神で、天皇への忠義と武勇を誓った南北朝時代の武将・楠木正成(まさしげ)の家紋「菊水紋」が、刃の平地などに彫られているのが特徴。展示されている森脇氏の菊水刀は手元から大きく反り、切っ先までの身幅が太い豪壮な姿形が目を引く。

 鳥取市の刀工、金崎秀壽氏が製作した大山開山1300年祭の記念刀1振も展示した。ほかに、鉄の作り方や、たたら製鉄の従事者が暮らした集落、山陰両県のたたら文化などもパネルで紹介している。

 刀剣展は大山開山1300年祭の関連事業で、米子や倉吉、伯耆など5市町でつくる「刀剣・たたら関連事業実行委員会」(会長・岡雄一米子市文化観光局長)が主催。初日は、オープニングセレモニーや内覧会があった。

 会期中は無休。入場料300円(70歳以上や大学生以下などは無料)。

2019年9月28日 無断転載禁止

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