「ごとばんさん」に親しんで 後鳥羽上皇の和歌、かるたに

遠島御百首子どもかるたをPRする制作実行委員会の有志と児童たち
 島根県海士町内で「ごとばんさん」や「後鳥羽院」の名で親しまれている後鳥羽上皇(1180~1239年)の和歌を伝えようと、町内の有志が隠岐配流中の歌を集めた「遠島御百首(えんとうおんひゃくしゅ)」の子どもかるたを作った。地元児童の意見を取り入れ、比較的平易な和歌60首を選定。ご当地かるたとして幅広い世代に親しんでもらいたい考えだ。

 新古今和歌集の編さんを命じた後鳥羽上皇は、歌聖と称される。承久の乱(1221年)で敗れて隠岐に配流された後も688首の短歌を詠んだとされる。

 子どもかるたは、上皇の和歌を学ぶ「ごとばんさん短歌会」や、上皇を祭る隠岐神社の有志らでつくる制作実行委員会が企画した。

 従来のかるたは取り札の文字が小さく、絵柄もなかったことから、子どもやお年寄りに親しみやすくするため、取り札や文字を大きくし、背景に海士町の風景写真をあしらった。

 2日、百人一首を学ぶ町立海士小学校の3、4年生を対象に、かるたのお披露目を兼ねた授業を実施。流刑地での心情が詠まれた「我こそは新島守よ~」などの和歌に児童が反応し、札を取り合った。4年の山斗未徠(みらい)君(9)は「百人一首より言葉が難しいが、覚えた和歌の札が取れると楽しい」と声を弾ませた。町内の教員を招いたワークショップも開いた。

 実行委は30組を作り、町内の小中学校や保育所に贈るほか、毎年冬に開かれる遠島御百首かるた大会で活用し、普及につなげる。制作実行委の榊原信也委員長(72)は「かるたに親しんでもらい、ごとばんさんの文化遺産を次世代に伝えたい」と話した。

2019年10月4日 無断転載禁止

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