きらめく星 みなみのうお座とみずがめ座

三瓶山の上のみなみのうお座とみずがめ座=9月26日、三瓶自然館サヒメルで撮影(さつえい)
フォーマルハウトを手掛かりに

 秋の夜空に、たいへん目に付きやすい星があります。フォーマルハウトといいます。今の時季でしたら午後8時から9時ごろ、南の空の低いところを見てください。暗い星しかない中、明るい星が一つだけぽつんと輝(かがや)いています。

 フォーマルハウトは「魚の口」という意味で、周りの星とともに魚の星(せい)座(ざ)を形作っています。魚といえば、うお座を思い浮(う)かべた人もいるでしょうが、フォーマルハウトはそれとは別のみなみのうお座にあります。

 みなみのうお座はあまりなじみのない星座かもしれませんが、その上には有名な星座がつながっています。それがみずがめ座で、星の並(なら)びは水がめを持つ少年に見立てられています。

 みずがめ座の目印は「三ツ矢」の形に並んだ四つの星です。ただし、四つともあまり明るくはないので、月の出ていない夜になるべく街明かりのない場所で探(さが)してください。これが少年の持っている水がめにあたります。その水がめから、フォーマルハウトに向かって水が流れているところが、よく星座の絵には描(えが)かれています。

 もっとも、この少年には神様にお酌(しゃく)をする役目があったと伝えられているので、水がめから流れ出ているのはお酒だと解(かい)釈(しゃく)する人もいます。そのお酒を一匹(ぴき)の魚が大きな口で全部飲んでいると考えると、みなみのうお座もなかなか愉(ゆ)快(かい)な星座だと想(そう)像(ぞう)がふくらみます。

 みずがめ座など星占(うらな)いでも使われる12星座は、太陽の通り道に沿(そ)って並んでおり、昔から重要な星座とされてきました。だからといって、必ずしも夜空で目立つわけではありません。見つけたいときは、フォーマルハウトのような明るい星が役に立ちます。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)

2019年10月16日 無断転載禁止

こども新聞