きらめく星 暗くなったベテルギウス

過去50年で最も輝かがやき失う

ベテルギウスの明るさの違(ちが)い。2016年12月2日(左)と2020年1月5日撮影(さつえい)
 今オリオン座(ざ)が珍(めずら)しい眺(なが)めになっています。オリオン座の中でも特に明るい星ベテルギウスが、暗く見えているのです。

 冬の夜、南の空に出ているオリオン座は、たいへん目に付きやすい星座です。砂(すな)時計のような形の左上にある赤っぽい星がベテルギウスです。ベテルギウスは寿(じゅ)命(みょう)に近づいた星で、やがて大爆発(ばくはつ)すると考えられています。そのため光り方が不安定で、明るくなったり暗くなったりをゆっくりと繰(く)り返しています。

 明るいときは砂時計の右下にあるもう一つの明るい星リゲルとほぼ同じ明るさで、そこから何日もかけてやや暗くなります。以前に撮(と)った左の写真では、ベテルギウスの明るさはリゲルに近いですね。ところが近ごろ撮った右の写真では、右側にあるベラトリクスという星に近い明るさになっています。これほど暗くなることはめったになく、過(か)去(こ)50年間では最も輝(かがや)きを失っています。

 星の明るさは等級という数(すう)値(ち)で表すことができます。これは数字が小さいほど明るいことを意味していて、リゲルは0.1等、ベラトリクスは1.6等です。実(じっ)際(さい)の空で確(たし)かめてほしいのですが、もしベラトリクスとまったく同じ明るさに見えたら、ベテルギウスは1.6等、四(し)捨(しゃ)五(ご)入(にゅう)すると2等星になっているということになります。

 ただし、おそらくこれは爆発の前(ぜん)兆(ちょう)というほどの異(い)常(じょう)ではなく、もしかしたら、みなさんがこの記事を読むころには明るくなり始めているかもしれません。明るさの変化は詳(くわ)しくは予(よ)測(そく)できないので、ぜひベテルギウスがこれからどうなるかを、リゲルやベラトリクスの明るさと比(くら)べながら、楽しみに観察してください。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)

2020年1月22日 無断転載禁止

こども新聞