輝らりキッズ かるたの地益田で精進続ける

新型コロナで全国大会中止「最高の成績残したかった」

 人麿会で仲間と腕磨く

  昨年12月 2段に昇段

  間野(まの) 颯太(そうた)さん(益田東中3年)

一瞬の早業で札を取る間野颯太さん=益田市七尾町の「いわみの記念館」
 歌(か)聖(せい)・柿本(かきのもと)人(ひと)麻(ま)呂(ろ)の終えん地とされ、かるたが盛(さか)んな益(ます)田(だ)市内の道場には、子どもたちが札(ふだ)を払(はら)う乾(かわ)いた音が響(ひび)き渡(わた)ります。神(しん)経(けい)を研(と)ぎ澄(す)ませ、一(いっ)瞬(しゅん)でも早く札を取る力を鍛(きた)えます。

 その中には益田市立益(ます)田(だ)東(ひがし)中学校(益田市東町)の3年生間(ま)野(の)颯太(そうた)さん(15)の真(しん)剣(けん)な表(ひょう)情(じょう)がありました。かるたを始めて5年がたった2019年12月、山口県内であった段(だん)位(い)を獲(かく)得(とく)する全国大会で3位になり、2段に昇(しょう)段(だん)しました。島根県かるた協会の石(いし)川(かわ)文(ふみ)雄(お)会長(70)は「中学生で2段を取った子は久(ひさ)しぶり」とその強さを認(みと)めています。

 間野さんが本(ほん)格(かく)的にかるたを始めたのは、益田小学校5年生の時。クラブ活動で始めました。札を覚える努力をかかさず、始めて1カ月であった益田市内の大会で3位入賞を果たし、「努力の成果が出たことがうれしかった」と言います。

 小学6年生の時には、かるたの聖地と呼(よ)ばれる近江(おうみ)八(はち)幡(まん)宮(ぐう)がある滋(し)賀(が)県であった全国の同学年トップを決める「小中学生かるた選(せん)手(しゅ)権(けん)大会」に初めて出場しました。緊(きん)張(ちょう)に包まれながら戦い、2回戦で優(ゆう)勝(しょう)候(こう)補(ほ)の一人に負けてしまいましたが、「全国の強い選手と戦ったことで、どんな相手でも動じなくなった」と経(けい)験(けん)を力にしています。

コーチ(左端)の話を聞く間野颯太さん(左から2人目)ら子どもたち=益田市七尾町の「いわみの記念館」
 さらなるレベルアップを目指して市内でもトップレベルのかるた会「益田人(ひと)麿(まろ)会(かい)」(牧(まき)原(はら)直(なお)也(や)会長)に入会し、現(げん)在(ざい)も週2回、かるた仲間たち約20人と腕(うで)を磨(みが)いています。その仲間の一人には、妹の優(ゆ)月(づき)さん(12)=益田小6年=もいて、「負けたくない」としながらも「素(す)直(なお)に言い合えるから練習にもなる」とお互(たが)いに意(い)識(しき)し合い、切(せっ)磋(さ)琢(たく)磨(ま)しています。

 3月下(げ)旬(じゅん)には同学年の相手とトップを競(きそ)う中学生最後の全国大会に出場予定でしたが、新(しん)型(がた)コロナウイルスの影(えい)響(きょう)で開(かい)催(さい)が中止になりました。最近は練習の成果もあり、苦手だったサ行の音の聞き分けができるようになって、得意な札も増(ふ)えつつあります。努力を尽(つ)くしてきたからこそ、「これまでの成(せい)績(せき)を超(こ)える結果を残したい」と張(は)り切っていただけに、「中止は残念」と悔(くや)しがります。

 高校進学も間近に迫りますが、「年(ねん)齢(れい)関係なく楽しむことができる」とかるたの魅(み)力(りょく)をかみしめながら、「これからもずっと続けたい」と一瞬の音を聞き、札を取る腕に力を込(こ)めています。


プロフィル

【好きな科目】  社会
【好きな食べ物】 シュークリーム
【好きなタレント】ゆず
【好きな言葉】  全身(ぜんしん)全霊(ぜんれい)
【尊敬(そんけい)する人】 粂原(くめはら)圭太郎(けいたろう)(かるた名人)

2020年3月4日 無断転載禁止

こども新聞