高校入試の超難問

 こんな問題が高校入試に出るのか、と少し驚いた。今年の島根県立高校入試の社会に、日本銀行による国債売買と景気に関する問題が出題された。日銀が国債を売るのは、景気がどういう状態にある時かを問う。日銀の金融政策の肝を取り上げて、生徒らに「景気を見る目」を開かせたいとの狙い▼景気の変動と日銀が国債を売る量、それに失業率の三つの関係を組み合わせたグラフを示し、正しいグラフを選択させる問題。景気が悪くなれば失業率は高くなるのは直感的に分かるが、国債売りが景気にどう影響するかは一歩踏み込んだ知識が要る▼正解は「景気が良い時に国債を売る」。景気が良くなれば経済活動が活発になるのに伴い、世の中に出回るオカネの量が増えるため、日銀が保有する国債を民間金融機関などに売却して資金を吸収し、金融を引き締める、というのが教科書的な説明▼しかし、そこまで理解している中学生がどれほどいるだろうか。「高校入試の問題としては難しすぎたかもしれない。国債売買は中学教科書に載っているが、単に言葉を覚えるだけでなく日々のニュースを身近な問題として捉える力を試した」と県教委の担当者▼「難しすぎなくね」-試験の後、受験生らでこんなやりとりが交わされたに違いない。しかし新聞をしっかり読んでいれば解ける、との県教委のメッセージも伝わってくる。明日は合格発表。(前)

2020年3月11日 無断転載禁止