輝らりキッズ 同級生にアンケートし消防署取材
防災身近にと資料にまとめる
「災害時 体育が役立つ」
地震(じしん)や豪雨(ごうう)といった自然災害(さいがい)が起きたときの備(そな)えとして体育の授業(じゅぎょう)が役立つのではないかと考えた、島根大付(ふ)属(ぞく)義(ぎ)務(む)教育学校5年の渡辺彩恵(わたなべさえ)さん(11)。体育の大切さを確(たし)かめるために同級生にアンケートを行い、消防署(しょうぼうしょ)を取材して資(し)料(りょう)にまとめました。
渡辺さんはお父さんが消防士(し)で、災害時は出動し家にいないため、日(ひ)頃(ごろ)から家族で防災について話しています。小学3年生の夏休みの自由研究では、家から行ける避難所(ひなんじょ)をまとめた防(ぼう)災(さい)マップを作(さく)製(せい)。「災害時の動き方が分かり、防災意(い)識(しき)が高まった」といいます。
そんな渡辺さんは、勉学に励(はげ)む中で「災害時にも体育が役立つことがあるのかな」と考えました。友達は体育についてどう思っているのか気になり、2020年1月、当時4年生の同級生60人にアンケートを実施(じっし)。「体育の良いところは?」といった質(しつ)問(もん)に対し同級生から「体が丈(じょう)夫(ぶ)になる」「みんなで協力できる」とさまざまな意見が挙がりました。アンケートの結果を踏(ふ)まえて同年2月、南消防署(松江(まつえ)市矢(や)田(だ)町)へ取材に。隊員のみなさんに自分や同級生が思っている体育の大切さを伝え、災害時に必要な力は何か質問しました。「体力、気力、団(だん)結(けつ)力が必要」との答えに渡辺さんは「やっぱり体育で身につく力が災害時に役立つんだ」と納(なっ)得(とく)しました。
取材の後、アンケートの結果も合わせたまとめ資料を作成しました。資料では「体育で体力をつけたり、リレーで団結することを学ぶと、災害時に自分の身を守ったり助け合ったりすることができる」とまとめています。色や写真、絵をちりばめて見やすさも工夫しました。
消防署の取材以降、彩恵さんは毎日天気予(よ)報(ほう)のチェックや筋トレをしており「いつ災害が起きてもすぐ動ける」と自信満々。「体育を通じて誰(だれ)もが防災をもっと身近に感じ、自分の身を守って、他の人と協力する気持ちを持ってほしい」と呼(よ)び掛(か)けています。
プロフィル
【好きな体育の種目】 大縄跳(おおなわと)び、水泳
【自分の性(せい)格(かく)】マイペース
【趣味(しゅみ)】 漫画(まんが)を描(か)くこと
2021年1月20日 無断転載禁止