羽を休めるヨズク(フクロウの別称)のような形の稲はで「ヨズクハデ」が、今年も益田市本俣賀町の本山八幡宮前の田んぼにお目見えした。地域の話題づくりにと地元住民らが取り組み8年目。高さ6メートルの2基が秋の風情を漂わせている。12日ごろまで設置する。
近くの藤枝昭利さん(82)が2015年にテレビでヨズクハデを見て「地域の話題づくりに面白そうだから作ってみよう」と思い立ち、大田市無形民俗文化財のヨズクハデを作る温泉津町西田地区の保存会に通って教えを請い、3基を立てたのが始まり。
今年は9月17日に、地元有志ら15人で丸太を組み上げ、藤枝さんの23アールの水田で刈り取った稲約600束をかけた。
5日には益田天使幼稚園(益田市中吉田町)の園児21人が訪れ、ヨズクハデを眺めたり、丸太の間を通り抜けたりして遊んだ。島田廉叶(れんと)ちゃん(6)は「周りで鬼ごっこして楽しい」とほほ笑んだ。
藤枝さんは「秋の実りを象徴する姿を楽しんでほしい。来年も続けたい」と話した。
(中山竜一)