発売された書籍「松江藩の忍者~松江忍者のルーツを探る~」=松江市中原町、松江観光協会
発売された書籍「松江藩の忍者~松江忍者のルーツを探る~」=松江市中原町、松江観光協会

 松江に実在したとされる忍者の歴史をひもとく書籍「松江藩の忍者~松江忍者のルーツを探る~」が1日、発売された。忍者を生かした観光振興に取り組む松江観光協会が、学者に依頼した3年間の調査研究の成果をまとめた一冊で、謎多き忍者の実像に迫る内容となっている。 (片山大輔)

 忍者は伊賀者(三重県)、甲賀者(滋賀県)が代表格で知られる。全盛期は戦国時代で大名に仕え、敵城に忍び込むなど情報収集が主な任務だったという。

 協会は松江での存在を伝える複数の発表や全国的なブームを受け、2018~20年度に忍者研究の第一人者である三重大の山田雄司教授に調査を依頼。

 江戸時代の松江城下町絵図といった史料で、青森県でしか確認されていなかった、忍者を指す「早道」の記述が見つかるなど新たな発見があった。

 書籍はA5判84ページで2章構成。第1章には城下町に住んで鉄砲隊や情報収集などに携わったとする研究成果と、日本忍者協議会副会長を務める大阪観光局の溝畑宏理事長との観光振興をテーマにした対談を収録した。

 第2章は忍者の全国の分布マップ、歴史、任務、衣装、武器などについてイラストを交えて紹介する。

 松江観光協会の伊佐郁子事務局次長は「城下町ならではの忍者の魅力を伝え、観光振興につなげたい」と話した。

 1100円。山陰両県の今井書店、松江観光協会などで販売している。