「懐競り」で入札する仲買人(左)=浜田市原井町、浜田漁港
「懐競り」で入札する仲買人(左)=浜田市原井町、浜田漁港

 浜田市原井町の浜田漁港で6日早朝、新年の初競りがあった。ブリやタコなどの魚介類が並び、競り人が市場にかけ声を響かせた。

 初競りには、近海の籠漁で取れたタコやアワビ、山口県の萩漁港から持ち込まれたブリやアナゴなど、850キロ余りが上場された。

 仲買人ら40人が集まり、午前6時15分ごろに始まった。上着やバインダーで手元を隠しながら独特の指使いで競り値を示す「懐競り」で、30分かけて次々と競り落とした。

 JFしまね浜田支所によると、取引総額は109万円。5日のしけが影響し地元産の魚は少なく、7割強が島根県外からの陸送品だった。

 初競りに先立つ式典には漁港関係者ら約150人が出席し、1年の豊漁を願った。同JFの岸宏会長は新たな荷さばき所となる高度衛生管理型4号市場が3月に完成することに触れ「施設を活用し、浜田漁港の再生に向けたスタートを切りたい」とあいさつした。

 6日は境港市の巻き網船が入港し、60・3トンを水揚げ。初競りとは別の競りで、取引総額563万円だった。
      (森みずき)