長時間移動する高速バスで、隣席に他の乗客が座らないよう2席分予約して出発直前に自席以外をキャンセルする「相席ブロック」と呼ばれる行為が、全国的に発生している。島根県内でも、わずかながら起きているといい、キャンセル料を値上げする抑止策が県内の運行路線に適用されており、運行会社は行為をしないよう呼びかける。
島根県東部を発着する便を運行する一畑バス(松江市西川津町)によると、まれに発生しているという。
中国地方発着の高速バスを走らせるJRバス中国(本社・広島市)は、島根県内ではないものの、県外で2022年に初めて行為を確認した。
乗務員の目の前で隣の座席をキャンセルしたり、同じ名前で自席の周囲を何席も予約して、結局1人しか乗車しなかったりする事例もある。隣席との間に通路がある独立型の3列シートでも起きている。
長時間の移動になるため、「1人でゆったりと座りたい」「隣の人を気にしたくない」などが理由とみられる。ただ、運行会社からすれば、悪質な行為で本来利用できたはずの人が乗車できないことに加え、得られたはずの売り上げを逃すことにもつながる。
対策としてJRバス中国は、利用客が確実に座席を確保できるよう、9月の運賃改定に合わせてキャンセル料を見直した。出雲市発着の出雲ドリーム博多号(出雲ー福岡)、広島ドリーム博多号(広島ー福岡)、福岡・山口ライナー(福岡ー山口)の3路線で、乗車日の11日前までは100円、10~8日前までは20%、7~1日前までは30%、出発時刻の2時間前までは50%、出発時刻の2時間前以降は100%に変更した。変更後、現時点で悪質な行為は確認されておらず、島根県内の運行便でも報告はないという。
同社営業戦略課の淺原賢二課長は「1人でも多くの乗客が利用できるよう、自席以外の座席は予約しないでほしい」と訴える。
一畑バスの担当者は「今後県内でも横行すれば、キャンセル料の見直しなど対策を検討する必要がある」と話した。
(松本ひろ)












