採決を見届ける傍聴者=松江市末次本町、市議会
採決を見届ける傍聴者=松江市末次本町、市議会

 住民投票条例の制定を直接請求した大学教授らでつくる市民団体「松江市民のための新庁舎建設を求める会」の片岡佳美代表(島根大教授)は、条例案が否決されると「非常に残念だ」と悔しさをにじませた。

 採決前の質疑や討論では、市民が声を上げたことを評価する議員が相次いだものの「議論に5年をかけたとか、中断すれば経費が増えるという話ばかりだった」と肩を落とした。

 団体の中心メンバーの関耕平島根大教授も「討論が条文の中身に終始していた。大切なのは市が民意を確認することだ」と憤り、聞く耳を持たず、訴えの本質から離れた議員のやり取りを批判した。

 一方、1万4千人分を超える署名を集め、市施策に関する初の直接請求に結び付けた一連の活動を振り返った片岡代表は「市民が声を上げるための土台が作れた。市には市民目線を大切にしてほしい」と強調。取材に対し、近く団体を解散することを明らかにした。

 署名活動に協力した本庁舎の移転新築を求める別の市民団体「松江を考える会」の錦織伸行代表世話人は「署名に込められた市民の声が届かなかった。もっと早くアクションを起こせていれば、より議論を深めることができた」と残念がり、共同代表を務める古志勝俊代表世話人は「市主催の対話集会の開催などを何度でも求めていきたい」と述べ、活動を継続する考えを示した。