大型ビジョンに映し出された小林幸子さんと共演する「石見神楽万雷」のメンバー=東京・歌舞伎町、ナイトクラブZEROTOKYO((C)松竹/TSTエンタテイメント)
大型ビジョンに映し出された小林幸子さんと共演する「石見神楽万雷」のメンバー=東京・歌舞伎町、ナイトクラブZEROTOKYO((C)松竹/TSTエンタテイメント)

 石見神楽振興に携わる一般社団法人MASUDAカグラボ(益田市)の若手有志でつくる団体「石見神楽万雷」がこのほど、東京・歌舞伎町のナイトクラブZEROTOKYOであったイベントに出演し、「ラスボス」の愛称で親しまれる歌手・小林幸子さんと共演した。伝統芸能とクラブシーンの融合に、大勢の観客が拍手し盛り上がった。

 万雷から20~40歳代の13人が出演。笛の音色に合わせ、石見神楽の人気演目でおなじみの大蛇4頭がダンサーらと舞った。その後、大型ビジョンに小林さんが映し出されると大歓声。大蛇が戦う場面に加え、小林さん本人もステージ上で新曲「サクラガミ」を披露し、熱気を高めた。

 大蛇を演じた島田祐司理事(45)は「妥協が許されない雰囲気の中、一瞬一瞬を詰めてくる演出。われわれも練習を重ね成長し良い舞台となった。観客の度肝を抜いてやろうと舞台に立ち、爪痕を残せたと思う」と話した。

 イベントは、松竹(本社・東京都)などが「ZIPANGU the Party!!(ジパング・ザ・パーティー)」と題して開催した。松竹が主催した2023年の「ZIPANGU光が彩る演舞祭」に石見神楽万雷が出演してつながりができ、24年には創作演目「Zipangu~倭(やまと)姫(ひめ)~」の共同制作に発展。京都市や益田市で上演した。(中山竜一)