モミの木をチェーンソーで削り出し、猫の彫刻作品に仕上げる林隆雄さん=益田市久城町、専光寺
モミの木をチェーンソーで削り出し、猫の彫刻作品に仕上げる林隆雄さん=益田市久城町、専光寺

 益田市久城町の専光寺の境内に立っていた樹齢約100年のモミの木が25日、猫の木彫作品に生まれ変わった。門徒ら約30人が、海外大会で優勝経験のあるチェーンソーアート作家林隆雄さん(49)=山口市在住=の妙技に見入った。
 モミの木は高さ約10メートル、幹の直径約40センチで、昨年完成した鐘楼門のそばに立っていた。
 生い茂る枝葉から雨が伝い、門に落ちるため今年2月に伐採する際、杤畠宏樹住職(36)が、寺の愛猫「シロ」(雌6歳)をモデルに、チェーンソーアートにして木の一部を残そうと発案。切り倒す際に根元から高さ2メートルを残し、林さんに制作を依頼した。
 海外大会での優勝経験もある林さんは、木の周囲に高さ90センチの足場を組み、大小4種類のチェーンソーを駆使して樹皮がついたままの木を削り出し、約1時間で本堂に向かって合掌する猫を完成させた。
 門徒の無職福原章彦さん(69)=益田市久城町=は「木が残って良かった。チェーンソーでよくこんなに細かく彫れるものだ」と感心した様子。
 林さんは「丸みがあり、ふくよかな感じ。イメージ通りに仕上がった」とほほ笑み、杤畠住職は「寺を訪れた人に、優しい気持ちになっていただけたらうれしい」と話した。
 (中山竜一)