駄使いを演じ、あぜ切りの様子を披露する近藤佳人さん=安来市赤江町、赤江八幡宮
駄使いを演じ、あぜ切りの様子を披露する近藤佳人さん=安来市赤江町、赤江八幡宮

 昔の農作業を再現し、五穀豊穣(ほうじょう)を願う伝統の「御田植(おたうえ)神事」が5日、安来市赤江町の赤江八幡宮であった。田植えの準備をする「駄(だ)使(つか)い」役が軽妙な口上を織り交ぜ、新しいあぜをつけるために古いあぜの土をくわで削る「あぜ切り」や代かきの様子を表現した。

 

 神事は安来市無形民俗文化財に指定されている。地元住民が駄使いや早乙女などを務め、全員男性なのが特徴。赤江地区の14頭屋町内が輪番で奉納しており、今回は上坂田が担った。

 駄使いを演じた市職員近藤佳人さん(52)が「楽しんでやってごしないやー」と口上を述べ、拝殿を八幡宮の神田に見立て、くわであぜ切りをした。2本の竹の棒を手に、手綱を引いて牛をなだめながら田起こしし、上流から水を引く川掘り、代かきの様子を披露した。

 続いて早乙女13人が登場し、輪になって田植え歌を1番から6番まで歌い、稲の苗に見立てたショウブを輪の中央にまいた。神事後は早乙女や近藤さんがちまきを配り、参拝者が手を伸ばした。

 大役を終えた近藤さんは「3月から練習に励んだ。多くの人に見てもらえてうれしい」と話した。

(中山竜一)