山陰の選挙

久保田 章市 氏

 任期満了に伴う浜田市長選が17日、投開票され、無所属現職の久保田章市氏(70)=自民、公明推薦=が、元市議で無所属新人の西川真午氏(55)との接戦を制し、3選を果たした。投票率は67・04%。合併による新市発足後、最低となった2017年の前回選を1・02ポイント下回った。
 現市政への評価や人口減少対策、市が計画を進める浜田歴史...[続きを見る

 

浜田市長選 開票結果 久保田氏3選


 

浜田市議選 開票結果 新市議22人決まる

久保田 章市 氏くぼた しょういち
肩書き 浜田市長
出身 浜田市出身
政党 無所属
現新 現職
年齢 70歳
最終学歴 横浜国立大大学院博士課程を単位取得退学
住所 浜田市竹迫町
選挙事務所 浜田市黒川町
趣味 スポーツ観戦(特に野球、ラグビー)
最終更新日:2021年10月11日

第一声要旨

 

住み良さへの施策進める

 8年間、元気な浜田をつくるため、さまざまな施策に取り組んだ。水産業は高度衛生管理型荷さばき所を整備し、はまだお魚市場をリニューアルさせた。ふるさと納税は8年間で約100億円を集め、中国地方ではトップだ。直近1年半は新型コロナウイルス対策に全力を挙げた。浜田市版の持続化給付金で事業者に最大60万円を給付し、ひとり親や学生への支援も進めた。コロナ禍は続く。個人、事業者ともに必要な支援にしっかり取り組む。住みたい浜田、住んで良かった浜田をつくるための施策を進める。

候補者の横顔

青汁、酢、甘酒飲んで健康

 

 初当選から8年、休む間もなく公務をこなしつつ、健康に人一倍気を付けてきた。今年4月に古希を迎えたものの、気力と体力には自信があり「会う人会う人に『70歳には見えないですね』と言ってもらえている」と喜ぶ。

 健康を意識し始めたのは、体力勝負の銀行員だった30代から。以来、毎朝、青汁や酢を飲むことが習慣となっている。

 実家のみそ麹(こうじ)店で造る甘酒を、水道水で割った甘酒水を飲むことも、健康維持の秘訣(ひけつ)という。甘酒はアミノ酸、ビタミンなどの栄養素を豊富に含み、「飲む点滴」といわれる。ペットボトルに入れて出勤し、お茶代わりに飲む。

 庁舎3階の市長室まで階段を使うことを心掛ける。自宅にはランニングマシンを置き、1日8千歩を目標に訓練する。

 高齢になると、どうしても病気が多くなりがちだが、健康への不安は全く感じていない。「健康なくして気力の充実はない。健康であることが正しい判断や行動につながる」

 次の4年も全力で、自信を持って市政のかじ取りを担う覚悟はできている。竹迫町。

政策アンケート

【現状認識】浜田市が抱える課題や今後の可能性について、現状の認識をお示しください。
 最大の課題は人口減少で、特に若者と出生数の減少だと考える。若者の増加には働く場が必要で、産業振興や企業誘致、子育て支援や定住対策に取り組んできた。今年4月からは「出会い・結婚・出産・子育て」をトータルで応援する取り組みを始め、結婚した夫婦に10万円の新生活応援金を支給している。

【水産振興】基幹産業である水産業の振興にどう取り組みますか。現政策の評価や新たな方策をお示しください。
 浜田漁港の水揚げは漁業資源の減少、地元船の廃業・事故が重なり減っている。外来船の誘致、「どんちっち3魚」や山陰浜田港のブランドの発信強化、販路開拓などに取り組んでいる。「はまだお魚市場」が再開し、高度衛生管理型荷さばき所の整備も進む。将来は瀬戸ケ島埋め立て地を活用し、陸上養殖に取り組みたい。

【子育て支援・教育】子育てや教育の施策にどう取り組みますか。現政策の評価や新たな方策を示してください。
 この8年間、子育て支援と「ふるさと郷育」に注力した。子育て支援は保育所を整備し、待機児童は今はほぼゼロだ。保育料の軽減と無償化、医療費は未就学児の無償化と中学生までの助成を行い、不妊治療の支援は全国トップクラスだ。今年4月には、1人当たり最大30万円の新生児子育て応援金を創設した。

【浜田歴史資料館】市が進める浜田歴史資料館(仮称)の整備について、市民の間に賛否の声があります。考えを示してください。
 既存の浜田郷土資料館は築60年以上で老朽化が著しく、展示スペースが狭いという問題を抱え、新資料館整備は長年の懸案だ。2019年に検討会から「大半が整備に賛同」との意見をいただき、世界こども美術館併設の案とした。整備費約7億5千万円は過疎債とふるさと寄付で賄い、一般財源の持ち出しはしない。

【まちづくり】地域や市街地の活性化、公共交通の確保など、まちづくりにどう取り組みますか。現政策の評価、新たな方策を示してください。
 今年3月末、長年続いた自治区制度が終了し、4月から協働のまちづくりがスタートした。地域には防災、まちづくり、公共交通の確保、地域の担い手の育成など、さまざまな課題がある。地区まちづくり推進委員会などの活動団体と連携、協力し、地域課題の解決に加え、活性化やにぎわいづくりに取り組んでいく。

【公約】当選後の4年間で、具体的に取り組む公約や自身の強みを示してください。
 次の4年は新型コロナ対策に全力を挙げる一方、国や県との太いパイプを生かし、少子化対策、協働のまちづくり、中山間地域の課題対応、公共下水道や歴史文化保存展示施設の整備を進める。陸上養殖の事業化、ケーブル回線の光回線化、IT活用拠点の整備、カーボンニュートラルなどにも取り組む。

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