山陰の選挙

石破 茂 氏

石破 茂 氏いしば しげる
肩書き 元党幹事長、党石破派顧問、党鳥取県連会長
出身 東京都出身
政党 自民党、公明推薦
現新 前職
年齢 64歳
最終学歴 慶応大法学部卒
住所 鳥取市上町
選挙事務所 鳥取市戎町
最終更新日:2021年10月18日

第一声要旨

鳥取から新しい日本に
 自民党はもっと正直でなければならない。かつて下野し、謙虚に反省したはずだ。当時の執行部メンバーの多くが引退し、残っているのは私だけとなった。政府を謙虚に機能させ、国会を公正に運営する政党であろうと党綱領に記し、政権復帰を果たしたはずだ。それを忘れてはいないか。

 勇気を持って真実を語り、説明責任を果たし、国民の気持ちに応える党に鳥取から変えていきたい。

 そして東京一極集中を是正し、鳥取から新しい日本をつくる。地方が元気でない国が栄えるはずがない。

 平和な世界もつくりたい。米中対立はかつての米ソ冷戦の比ではない。自衛隊関係の法整備、装備を改めるとともに、深い外交をやらなければならない。

 選挙期間中は同志の応援で全国を回る。選挙区を留守にすることが多くなり、本当に申し訳ないが、力を貸していただきたい。

候補者の横顔

料理の幅広がり自信
 自民党幹事長や地方創生担当相を離れて無役となり5年。積極的に地方を回って永田町と現場の感覚のずれを肌で感じ、自らを戒める日々だ。
 「現場に出ることは政治の任にある者として極めて大事。この機会を最大限に生かしたい」と雌伏の時を糧にする。「地方から、鳥取から新しい日本の姿を築きたい」との念は一層強くなった。
 私生活でも、新型コロナウイルス禍で増えた在宅時間を活用する。カレーへのこだわりで知られる息抜きの料理は、レパートリーを拡充。自らスーパーに出向き、食材を買い調える。特に妻佳子さん(65)に振る舞ったサケのワイン蒸しは「大批判は浴びておらん」と控えめながら、出来栄えには自信を見せる。
 節制にも目を向け、トレーニング器具をおよそ10年ぶりに引っ張り出した。毎日15分間、汗を流し、体重は5キロ減った。議員宿舎の周辺でウオーキングに励むと2、3人から声を掛けられ、足を止めて対応することも。「もっと、しっかり対応したいけど、歩いている最中だしね。ありがたいような、つらいような」。有権者の激励には仕事で応えるつもりだ。当選11回。64歳。

政策アンケート

(1)感染症対策

【問1】新型コロナウイルスの流行「第6波」の備えとして最優先に進めるべき対策は何か。問1は10字、問2は150字以内で回答してもらった。
【問2】問1の回答理由は。国の感染症対策の評価や政治に求められる役割は何か。

「医療リソース 融通体制」

 医療逼迫(ひっぱく)の原因は設備と人材の偏在にあり、都道府県域を越え柔軟に医療リソースを融通し合える体制の構築が急務だ。国の感染症対策は日本版CDCを司令塔として創設した上で専門的知見と客観的データを前提に、社会・経済政策と医療対策のバランスを取る体制を整備すべきだ。政治は状況を多面的・俯瞰(ふかん)的に分析し政策に責任を持つ。

(2)経済政策

問1は10字、問2は150字以内で回答してもらった。
【問1】コロナ禍で疲弊した経済の立て直しに最も必要な政策は何か。
【問2】問1の回答理由は。コロナ後を見据え、山陰経済の持続可能性を確保するために必要なことは何か。

「消費喚起と所得増」

 経済全体を内需主導、地産地消、地域分散型経済に転換し、人とモノを生産する地方に、ビジネスを創出・移転し、雇用を生み出す。企業の収入が労働者に適切に還元されるよう、税制などで誘導する。山陰でも観光関連産業などを中心に一定の補助事業を行い、文化とビジネスの地方移転を誘導する施策を講じる。

(3)東京一極集中是正

問1は10字、問2は150字以内で回答してもらった。
【問1】何を重視して、東京一極集中の是正に取り組むか
【問2】問1の回答について、具体的にどのような過程で一極集中の是正を進めていくか

「企業や政府機関の移転」

 企業版ふるさと納税などの優遇税制を拡充し、場合によっては、東京における税負担を重くするなどして一層の地方移転策を講じる。地方で起業した場合、東京よりも優遇するヒト、モノ、カネの支援策を講じる。大学改革と併せ、教育と職業訓練を一体化した大学を地方にいくつかつくり、文化集積都市とする。

(4)原発再稼働

問1は10字、問2は150字以内で回答してもらった。
【問1】中国電力島根原発2号機の再稼働に賛成か、反対か。
【問2】問1の回答理由は。エネルギー政策の展望をどう考えているか。

「安全性確保の上で賛成」

 原発は停止していれば安全というものではない。厳格な安全基準を満たしたものは稼働させる。しかし新設はせず、この数年で小水力や地熱などわが国に特に適した再生可能エネルギーや蓄電池、水素エネなどの研究開発投資を進める。原発を徐々に廃止しても温暖化対策とエネルギー安全保障が確保されるための道筋をつける。

(5)防災インフラ

問1は10字、問2は150字以内で回答してもらった。
【問1】頻発する災害で取り組むべき対策は何か。
【問2】問1の回答理由は。国が進める国土強靱(きょうじん)化対策への評価は。

「他地域避難体制の整備」

 多様化、激甚化する災害では、居住地の近隣に避難しても復旧・復興までが長期化し、QOL(生活の質)が著しく損なわれる。各自治体が自主的に結ぶ他地方自治体との避難協定を全国的、抜本的に拡充し、復旧まで他地域で暮らせる体制を整備する。なお、防災の知見集積やインフラ整備のためには防災省創設が必要。

(6)外交・安全保障

問1は10字、問2は150字以内で回答してもらった。
【問1】対東アジア外交について最優先すべきことは。
【問2】問1の回答理由は。山陰から選ばれる議員として取り組むべき外交政策は。

「アジア版NATO志向」

 拉致問題は、北朝鮮に日本側から調査できる環境を作らねば解決の端緒がつかめない。まずは、相互に連絡事務所を置く提案をする。米中対立の構図の中で日本の国益の実現には、バランスの取れた多国間関係の構築が必須。すでに存在する多くの地域間の取り決めを糾合し、NATOのような集団安全保障体制を志向する。

衆院選2021鳥取1区トップへ戻る