池田高世偉町長(左)から花束を受け取る君ケ浜親方=島根県隠岐の島町下西、町役場
池田高世偉町長(左)から花束を受け取る君ケ浜親方=島根県隠岐の島町下西、町役場

 現役引退後、初めて帰省した大相撲の君ケ浜親方(37)=元関脇・隠岐の海=が1日、出身地の島根県隠岐の島町や松江市を訪れた。地元関係者の手厚い歓迎を受けた親方は、18年間の力士生活を支えた故郷からの応援に感謝した上で「自分を持ち、強くても弱くてもみんなに応援される力士を育てる」と今後の活動に意欲を見せた。

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 親方は妻・詩子(うたこ)さんと共に1月31日に隠岐の島町に入り、2日まで県内に滞在する予定という。

 1日は、午前中に隠岐の島町役場を訪れ「郷土の誇り」と印刷された横断幕を手にした町職員らに出迎えられた。応対した池田高世偉町長には「駄目な時にも手を差し伸べていただいて、本当にありがとうございました」と感謝し、同町出身で同じ八角部屋に所属する隠岐の浜(幕下西53枚目)や隠岐の富士(三段目東12枚目)の指導に意欲をのぞかせた。

 午後は島根県庁で32個人・団体目となる県功労者表彰を受けた。丸山達也知事から「相撲界の発展、お弟子さんの成長のために活躍をしてもらいたい。本当にお疲れ様でした」とねぎらいを受けた親方は、師匠の八角親方(元横綱北勝海)を目標とする親方に挙げた上で「会って話してみて、いい人だと思ってもらえるような親方になりたい」と話した。

 君ケ浜親方の引退相撲と断髪式は9月30日、両国国技館(東京都)である。
  (鎌田剛、景山達登)