住民主体の防災について報告するパネリスト=鳥取県日野町根雨、町山村開発センター
住民主体の防災について報告するパネリスト=鳥取県日野町根雨、町山村開発センター

 鳥取県西部地震から21年目を迎えた被災地の日野町で10日、住民主体の防災の在り方を考えるフォーラムがあった。被災当時、支援活動に当たった地元関係者らパネリスト4人の報告を踏まえ、過疎化や風化が進む中で迫られてきた地域防災再生の道筋を探った。

 2000年10月6日発生し、県西部を中心に最大震度6強を観測。住宅倒壊や損壊、液状化など甚大な被害をもたらしたが、死者は1人も出なかった。

 日野町集落支援員の松本利秋さん(75)は、被災当時の人口4641人が2925人と縮み、高齢化率も32%から50%に上がった現状を危惧。「災害時に集落住民を束ねるリーダー育成が急務」と訴えた。

 道路寸断で孤立した黒坂地区の自主防災委員会事務局員、梅林照男さん(72)は「的確な情報把握と迅速な行動につながる不断の訓練が重要」と強調した。

 伯耆町社会福祉協議会生活支援コーディネーターの仲村玲子さん(51)は、老人クラブを復活させた地域を例に挙げ「住民の思いを知る対話が大切」。日野ボランティアネットワークの森本智喜副代表も「住民同士の声掛け」の実践を呼び掛けた。

 同ネットワーク(山下弘彦代表)が開き、住民や行政関係者ら約30人がパネリストと討議を深めた。
      (山根行雄)