バブル経済崩壊後の本格的な金融危機から25年。多くの金融機関は淘汰(とうた)され、かつて十数行あった都市銀行は三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)、三井住友FG、みずほFGの3メガバンクとりそなホールディングス(HD)に集約された。残っていた新生銀行は新興のインターネット証券SBIHDの傘下に入り、危機後の再編劇は最終章を迎えた。
1985年、日米欧5カ国がドル高是正のため為替市場に協調介入することを決めた「プラザ合意」が日本に円高不況を引き起こした。日銀は景気底上げを狙って利下げし、市中に大量の金...