2011年3月11日の東日本大震災の被災地・宮城県気仙沼市の観光キャラクターや海産物をデザインした「消しゴムはんこ」が浜田市民の手で商品化され、現地で店頭に並ぶ。14年から3年間、気仙沼で地域の復興に携わった鶴川美和さん(37)=浜田市三隅町湊浦=が帰郷後の17年から手作りする。地元の地域イベントでも販売して目を引いており、被災地へ関心を寄せる人の輪を広げる。
消しゴムはんこは、名物の海産物・ホヤをモチーフにした気仙沼市観光キャラクター「ホヤぼーや」、現地で親しまれるサメ、ホタテといった海産物などをデザインし20種類。消しゴムをナイフで削り、気仙沼から取り寄せたスギ材で持ち手を付けて仕上げる。
気仙沼観光コンベンション協会で働いていた頃に業務に使う道具として製作。家庭の事情で浜田に戻ってから「気仙沼とのつながりを失いたくない」と製作を考えていたところ、気仙沼の商店から「扱いたい」と声を掛けられ、商品化された。
月に30個程度と製作数は多くはないが、かつて気仙沼の復興に携わった浜田の女性が製作したと知って感激する市民もいる。浜田でも地域イベントで販売すると客と大震災の話題に発展するという。
鶴川さんは大震災当時、浜田市内の中学校で講師として勤務。被災地支援のため生徒の募金活動をサポートするうちに「何かできることはないか」との気持ちが膨らみ、教員をやめて気仙沼に移住した。今も交流があり、大震災で負った心の傷の深さを知るだけに、節目の3月11日が迫っても、遠く離れた山陰では大震災のことが話題にならなくなってきたのを、もどかしく感じる。
気仙沼の市民の「震災のことを忘れないでほしい」という言葉を胸に、今後も地道な活動を続けるつもりだ。
消しゴムはんこは1個400~千円。希望があれば通信販売にも応じる。問い合わせはインスタグラム、https://www.instagram.com/keshihan.uminecobo/
(片山皓平)














