憲法9条保護の必要性を訴える望月衣塑子さん=松江市殿町、島根県民会館
憲法9条保護の必要性を訴える望月衣塑子さん=松江市殿町、島根県民会館

 日本国憲法施行75年を迎えた3日、護憲の立場で東京新聞記者の望月衣塑子さん(46)が松江市内で講演した。ロシアのウクライナ侵攻という「危機」と絡めた改憲論に対し「憲法9条を守り、外交努力を重ね、話し合いによる解決を模索する姿勢を、今こそ持たないといけない」と訴えた。

 憲法改正の論点の一つ、9条への自衛隊明記は、9条2項にある「戦力不保持」と「交戦権否認」の無力化につながると指摘。集団的自衛権の行使を限定容認する安全保障法制や、武器輸出と合わせて「米国に言われるままに、戦える国に変えられようとしていく」と警鐘を鳴らした。

 講演は、憲法9条の保護を訴える市民団体が松江市殿町の県民会館で開いた集会の一環。約300人が耳を傾けた。 (白築昂)