署長感謝状を受け取る松江西高の青山咲貴さん(左)=松江市袖師町、松江署
署長感謝状を受け取る松江西高の青山咲貴さん(左)=松江市袖師町、松江署

 【松江】松江市の交通量の多い市街地で迷子になっていた3歳の男児を保護したとして、松江西高校1年の青山咲貴さん(15)=松江市山代町=にこのほど、松江署から感謝状が贈られた。男児を励ましながら親を探し、最後は交番まで送り届けた青山さんは「無事に親元に帰せて良かった」と話した。

 青山さんは帰宅途中だった4月13日の午後6時25分ごろ、同市山代町内を1人で歩く男児を見つけた。横断歩道がない車道を横断しようとする姿に「事故に巻き込まれたら大変だ」と思わず声をかけた。

 「お名前は?」「お母さんはどこ?」などと呼びかけたが、不安そうな男児。徐々に意思が分かるようになり、しばらく一緒に保護者やその車を探した。

 日が落ちはじめ、青山さんは出会った場所から約1・8キロ先にある古志原交番に行くと決めた。道中、ぐずる男児をおんぶするなどして落ち着かせ、無事に送り届けた。

 松江署によると、男児は家族が目を離した際に母親を追って自宅を抜け出したという。保護者も「子どもがいなくなった」と松江署に相談しており、その後、親子が再会できた。

 同署の鍜冶幸正署長は「迷子は事故や誘拐といった危険がある。そうした中で適切な保護をしていただいた」と感謝。青山さんは「困っている人を助けるのは当たり前だと思っていた。感謝状をもらえてびっくりした」と話した。

 (小林竜大)