【大田】三瓶温泉で知られる大田市三瓶町志学地区で、恒例の「ふうりんおんせん」が始まった。共同浴場や家々の軒先に多くの風鈴が並び、透明感のある響きが、涼と安らぎをもたらしている。
ぬる湯で知られる温泉に漬かり、風鈴の音で夏の疲れを癒やしてもらおうと、地元出身の20~30代でつくるまちづくりサークル「たまりば」が企画した。共同浴場の志学薬師鶴の湯、亀の湯を中心に約300個をつるし、志学郵便局が風鈴を地区内の全戸に配布して協力した。
スイカや花火といった夏らしい風鈴のデザインが彩りを添え、猛暑になった28日は、のどかな町並みに風が吹き抜けると凜(りん)とした音が響いた。
8月11、13の両日は無料で参加できる風鈴絵付け体験が山の駅さんべ(大田市三瓶町)周辺で開かれる。絵付けした風鈴も飾って、8月末までにさらに増やす計画。たまりば世話人の三谷和弘さん(53)は「少し涼しい三瓶に来て、温泉や音で暑い夏を乗り切ってほしい」と話した。
(曽田元気)