出雲市飯の原農村公園「吉栗の郷」(出雲市佐田町一窪田)が羊のベビーラッシュに沸いている。今春の7頭誕生は2011年のオープン以来最多。羊は全20頭となり、園内はにぎやかになった。愛らしい子羊はアイドル的存在になり、家族連れが一目見ようと訪れている。
同公園は、広さ5ヘクタールの敷地にグラウンドやカヌー体験施設、羊の牧場、ジンギスカンなどを提供する食堂がある。子羊は、3月にメス6頭が双子を含む7頭を出産。20センチ程度だった体長は既に60センチ程度となり、すくすくと成長している。当初は職員が子羊に哺乳瓶で乳を飲ませながら、母親の乳首を近づけるなど、母乳を飲む行動を定着させるのが大変だったという。今は飼料や野草を食べられるようになった。
母親を追いかけるように移動し、甘えん坊っぷりも発揮。親よりも高い声で「メー、メー」とかわいらしく鳴き、愛嬌(あいきょう)を振りまいている。
園内に昨年新設した長さ100メートル、幅2・5メートルの散歩コーナー(30分500円)では、羊とのふれあいが楽しめる。
公園を管理する吉栗ドリームの山本義隆代表理事(72)は「来園者に優しく、かわいい羊に育ってほしい」と目を細めている。 (松本直也)