WEBマーケティングや音楽制作などを手がける(株)グライナー(鳥取市安長、坪内祐矢社長)が、音響設備を搭載した自動車と専門スタッフを派遣するサービスを始めた。車内で機器を操作するため、設営準備の手間がほぼかからないのが特徴で、野外イベントなどでの需要を見込む。
イベント時の音響運営を請け負う中で、機材の運搬や電源の確保、机や椅子などの備品準備に時間や手間がかかることが課題だった。新型コロナウイルス禍で中止が相次いだ野外イベントが復活する中、鳥取県内の音楽市場を活性化させたいとの思いもあり、事業化を決めた。
専用車「Storm Frog(ストーム フロッグ)」はミキサー、スピーカー、マイクなどの音響機材を搭載し、電源も自前で確保する仕様になっている。事業費約450万円で、県と鳥取市の補助金を活用した。
機材の搬出入に加え、設置のための机やテントの設営も必要ない。従来は1時間ほどかかっていた準備の時間が大幅に短縮できる。
参加者50人程度の小規模イベントと、100人程度の中規模イベントでの利用を想定する。利用金額は小規模(4チャンネル)で税込み7万7千円。中規模(6チャンネル)は同14万8500円。年間の派遣回数は12~15回を見込む。
坪内社長は「音楽を使ったマーケティングサービスを鳥取県で行い、ゆくゆくは全国に広げたい」と話した。