走り終え、インタビューに応じる山本由佳理さん=島根県奥出雲町三成、カルチャープラザ仁多
走り終え、インタビューに応じる山本由佳理さん=島根県奥出雲町三成、カルチャープラザ仁多
軽快な足取りで走る江上敬子さん=出雲市大社町北荒木、県立浜山公園陸上競技場(糸賀淳也撮影)
軽快な足取りで走る江上敬子さん=出雲市大社町北荒木、県立浜山公園陸上競技場(糸賀淳也撮影)
聖火を手に、島根県庁前で沿道の観衆に手を振って松江城を目指す最終走者の香山進介さん=松江市殿町
聖火を手に、島根県庁前で沿道の観衆に手を振って松江城を目指す最終走者の香山進介さん=松江市殿町
走り終え、インタビューに応じる山本由佳理さん=島根県奥出雲町三成、カルチャープラザ仁多 軽快な足取りで走る江上敬子さん=出雲市大社町北荒木、県立浜山公園陸上競技場(糸賀淳也撮影) 聖火を手に、島根県庁前で沿道の観衆に手を振って松江城を目指す最終走者の香山進介さん=松江市殿町

 東京五輪聖火リレーの島根県内最終日は16日、県ゆかりの元五輪選手や、お笑い芸人など著名人が走者として登場した。多くの人に支えられ、積み上げてきた過去の自分を振り返りながら、少しでも恩返しをと、一歩、一歩大地を踏みしめた。(取材班)

 出雲市の最終ランナーとして登場した島根県津和野町出身で、お笑いコンビ・ニッチェの江上敬子さん(36)は「めちゃくちゃ光栄だった。このことを一生忘れない」と喜びに浸った。

 県立浜山公園陸上競技場(出雲市大社町北荒木)におなじみのお団子ツインテール姿が見えると、客席の約400人から拍手が巻き起こった。期待に応えるように出雲北陵高校吹奏楽部の演奏にテンポを合わせて足を運ぶコミカルな動きで、芸人らしく笑いも誘った。

 声援や他のランナーとの会話を通して、島根を愛する人がたくさんいることを再確認したといい、「いろんな活動をしている人がたくさんいる。人の輪を広げて、島根を盛り上げていきたい」と決意を新たにした。

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 ホッケー女子日本代表として、3大会連続で五輪に出場した山本由佳理さん(39)は、出身地の島根県奥出雲町の第1走者として走り、「やり終えたという気持ちでいっぱい。自分にとってかけがえのない一日になった」と充実感をにじませた。

 多くの人に支えられた競技者人生を思い返し、「感謝の気持ちを届けたい」と臨んだ聖火リレー。三成公園陸上競技場(奥出雲町三成)内を手を振りながら走りきると「たくさんの人が喜んでいる姿を見られて気持ちが良かった」と満足そうな表情を浮かべた。

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 松江市では、水泳で五輪出場経験のある香山進介さん(61)=松江工業高校教諭=が五輪への特別な思いを抱きながらトーチを握った。

 香山さんは、高校2年生の時にモントリオール五輪(1976年)に出場。その後も努力を重ね、選手としてのピークを迎えた21歳の時にモスクワ五輪(80年)に参加するはずだったが、日本のボイコットで出場できず、悔し涙を流した。

 モスクワ大会の苦い記憶が消えることのない香山さんにとって、聖火リレーへの参加は、過去に区切りをつけるという意味を持っていた。最終走者として松江城に到着した香山さんは「モスクワ五輪に参加できなかった、もやもやした思いが解消できた。晴れ晴れした気持ちだ」と笑顔で話した。