島根県警本部=松江市殿町
島根県警本部=松江市殿町

 山陰両県で特殊詐欺被害が多発している。6月末の上半期時点での被害金額は島根県で昨年の総額を上回っており、件数は両県とも前年を上回るペース。犯行の形態は多様化しており、島根、鳥取両県警は「被害は誰にも起こりうる。当事者意識を持ってほしい」と引き続き、警戒を促す。

 両県警生活安全企画課によると、6月までの被害件数は、島根、鳥取両県とも33件で前年を上回る勢い。一方で、被害金額は鳥取が昨年の総額に迫る1億1970万円(前年同期比7227万円増)で、島根が既に上回る8720万円(同比4840万円増)となっている。

 今年は高額な被害が目立ち、3月には株取引の投資名目で益田市内の女性が3710万円の詐欺被害に遭い、7月には犯罪捜査名目で倉吉市の女性が3400万円だまし取られた。

 手口は「架空請求」が最多で、「還付金名目」が続く。このほか、投資話を持ちかけられる「金融商品詐欺」や、官公庁職員を名乗ってキャッシュカードなどをだまし取る「預貯金詐欺」など手口は多岐にわたる。被害年代は65歳以上の高齢者が6割を占めるが、若者世代も含め、幅広い年齢層で被害が生じている。

 手口自体は昔から変わらないが、流行の話題と絡めた犯行も目立つといい、島根県警生活安全部の原孝悦調査官は「不審な電話、メールが届いたら詐欺を疑い、一人で判断せずに家族や警察など周囲に相談してほしい」と呼びかける。 (原暁、吉金亮太)