全国共済農業協同組合連合会(JA共済連、東京都)が、「ホテル玉泉」(松江市玉湯町玉造)の事業を不動産事業などのサクセス・プロ(東京都)に譲渡することが18日、分かった。同ホテルを運営するJA共済連の子会社の株式を近く譲渡する方針。従業員の雇用は維持されるほか、宿は従来通りの営業を継続し、予約も受け付ける。
JA共済連が、子会社「共済不動産」(松江市中原町)の株式の100%を譲渡する見通し。
ホテル玉泉は1965年に創業。玉造温泉街で最大規模となる客室100室(定員559人)を備え、従業員数(パートを含む)は159人を数える。
売上高は、ピークの2014年3月期に18億9900万円となったが、団体客の減少や新型コロナウイルス禍の影響により、23年3月期は11億2100万円に減少し、4期連続の経常赤字となっている。
譲渡先のサクセス・プロは東京都心のオフィスビルやマンションを管理するほか、国内のホテルやゴルフ場などを運営しており、23年3月期のグループ売上高は320億円だった。
取材に対し、JA共済連島根管理部の山根慎司部長は「基本合意を締結した段階であり、具体的なことはお答えできない」とし、サクセス・プロ管理部の山田健司部長も「具体的な説明は差し控える」と述べるにとどめた。(多賀芳文)













