航空自衛隊美保基地(境港市小篠津町)所属の空中給油・輸送機KC46ーAの機体トラブルで、滑走路を共用する米子空港(同市佐斐神町)の民間航空機の遅れが出た事案で同基地は8日までに、KC46ーAの機体後部の空中給油装置が正常に格納できない異常が発生し、緊急着陸したためと発表した。詳細を調べ、原因究明を申し入れた島根、鳥取両県などに再発防止策と併せて伝える。

 同基地指令の富﨑秀樹1等空佐は「周辺住民の皆さまにご心配をおかけし、誠に申し訳ない。引き続き入念かつ確実な点検を継続するとともに飛行安全に万全を期す」とコメントした。

 美保基地によると、KC46ーAは6日午後1時8分に離陸。北海道・奥尻島沖の日本海で訓練中の同3時半ごろ、空中給油装置が正常な位置に格納できない状態となり、同7時8分、同基地に緊急着陸した。運航前点検で異常はなかったという。

 滑走路の影響や機体の損傷を確認するため、滑走路が約2時間10分にわたり閉鎖され、3便に遅れが出るなどした。

(松本稔史)