9月の初旬にインド南部のバンガロールを訪問し、人と野生生物との共存をテーマにした国際シンポジウムに参加した。ゾウの研究者ラマン・スクマール博士が所属するインド科学研究所と、私が所長を務める総合地球環境学研究所の上廣環境日本学センターとの共催である。

 両国で野生動物による被害や、固有種の絶滅の危機に対する保護政策、伝統的な考えが人と野生生物との共存に影響...