―人手不足の中、若者の離職に悩む企業が増えています。
若い人は厳しさよりも、社内でのコミュニケーション不足に悩んでいるように見えます。同世代が少なく、話し相手が少ない中で、上司も気を遣い過ぎてあまり話し掛けなければ疎外感が生じ、会社を辞めたいと思うかもしれません。「ありがとう」とか「助かるよ」といった声掛けは、しなくても伝わると思われるかもしれませんが、その一言が大事です。
―「外の人事部」を掲げて、コンサルティング業務に力を入れています。
第三者が間に入って、管理職と若手の双方の話を聞くことで、互いの考えのギャップを発見することにつながります。さまざまな業種で、新人社員から経営者まで一対一で話を聴く「1on1面談」を実施しています。時には上司が言えない厳しいことを若手に言ったりしますが、真剣に聞いてくれます。人の欲求は生存、関係、成長の三つがあるといわれます。円滑な意思疎通で関係欲求を満たしながら、社員が成長を感じられる組織にしていかなければなりません。
―管理職の力もとても大事になります。
人事評価をうまく運用していくために、当社では「評価者研修」も行います。評価する側もされる側もストレスがかかるものですが、お互いの納得感を得るために、どのような社員を目指すべきかという設定づくりを大切にしています。
―人材育成は人工知能(AI)にできない分野でもあります。
私はもともと社交的な性格ではなかったのですが、今は人と密に関わる仕事をさせていただいています。私自身の経験を通して、人付き合いは「スキル」だと考えています。自分がどうありたいかということは、AIに聞いても分からず、自分が主体的に決めるしかありません。私自身が経験を伝えることで、社員のキャリア形成や、安心・安全・ポジティブな職場づくりを後押ししていきたいです。

最近、「稼ぎたい」と話す学生や若手社員に多く出会います。それはとても良いことです。ただ、稼げる人材とは、人が苦手なことにも挑戦できる人。将来、何が役に立つかは誰にも分かりません。だからこそ、楽しみながら自分のできることを増やしてみてほしいと思います。苦手を楽しいに変換できるスキルも大切だと思います。

江角尚子=島根県出雲市出身(47歳)2017年に現職に就任。
大人しかった自分から、殻を破って色々なことに挑戦できるようになって、何でもやればできるかもと思えるようになりました。40代から始めた英会話も、少しずつ成長を感じ、人はいつからでも成長できるということを、身をもって体験しています。最近は、ミニチュアシュナウザーを飼い始め公私共に楽しい日々です。













